窓からの光景はうすぐもりですが、最高気温は13度と悪くない北西部からこんにちは。

先日は歯医者さんへの道のりでラッパ水仙も見かけましたので、これはもう来てるね春。
気温もそうですが、日照時間がぐんぐん延びていくのがなによりうれしい、この時期のイギリスです。
これで花粉さえなければ…。


さて。


Brexitが国内ニュースの大半を占めている昨今ですが、IS(イスラム国)に参加するために友だち2人と一緒にイギリスを15歳で離れた英国籍の女性(現在19歳)が、帰国を希望している、というニュースが最近大きく取り上げられました。

現在はシリアの難民キャンプに身を寄せている彼女は、3人目の子供を身ごもっており(先に生まれた2人はすでに死亡)、子供と安全に暮らすためにイギリスに帰りたいと。
The Times紙とのインタビューで彼女の生存が確認されたわけですが、インタビュー中にISISに参加したことを後悔する様子も見せないことから、先日のBBCラジオのニュースでの世間の反応は

「無理やり連れて行かれたわけでもなく、自分の意志で勝手に国を出て危険な思想に染まって、都合が悪くなったら帰りたいなんて虫が良すぎる」

というのが大半だったようです。
いわゆる自己責任論(この言葉とても苦手なんですが)。

ただ、その中にも、「15歳は子供。プロパガンダに洗脳されたのであって、今後、過激派に傾倒していく若い人の心理を探る上でも貴重なケース。国が保護し、しかるべき処置をするべき」という反応もありました。

彼女が他の国との2重国籍ではなく英国籍しか持たないことから、国籍はく奪は国際ルールでは認められていないため、政府は対応を決めかねているようです。

Channel 4のニュースに出演していた専門家によると、同じ難民キャンプにISIS支持者がまだいる状況で、ISISへの参加を後悔しているなどと迂闊に言うと身に危険が及ぶため、彼女がああいった態度になった可能性は否定できない、として、もっと身の安全が確保された場所で話を聞くべきだとしていました。

わたしはこのニュースを聞いて、世間のどちらの意見にも共感するところがあり、うーん…と唸ったわけですが、夫の回答は明快でした。

「イギリスに帰すべき。ISISと戦ったクルド人がなぜ、世界中からISISに参加しに来て難民となった人の面倒をいつまでもみなくてはいけないのか。おたくの問題ですよねって話でしょ。
彼女が実際罪を犯したのかどうかはわからないけど、外国で重罪を犯してつかまったイギリス人も、刑期を終えたらイギリスに帰ってきます。
もし彼女が白人でどこかの国のカルトに掴まって、帰りたいといったら世間は救出に乗り出すよう支持しますよね。
ISISのプロパガンダはものすごく考えられて、巧みに作られていました。イスラム教にあまり理解の無いこの国でそれを見たナイーブな15歳が、自分の生きる目的はこれだと勘違いをしてしまうのはごくあり得る話です。
日本のオウムの事件の時だって、いわゆる優秀な人が次々とはまっていったでしょう。
イギリスに帰して、しかるべき対応をするべき。」

腑に落ちた。

オマケ。

190216

春の朝寝を楽しむジェマ。


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